シックスパック
シックスパックは男の憧れでもあり、マッチョの象徴でもある。
僕は産まれてこのかたお目にかかったことが無かったので、
人生で一度くらいみてもいいじゃないかと思い、ダイエットの目標とした。
しかし、少し勉強してみるとなかなか複雑な話だと分かった。
シックスパックを見たい、ただそれだけなら痩せるのが一番。
シックスパックは腹筋を腱が押さえつけていて、それを見るだけだから、
腹筋と腱の上に乗っている脂肪を取り除けばシックスパックが現れる。
そもそも痩せるのが難しいから太っていたわけで、痩せるのはとても大変だし、
体脂肪率10%くらいまで痩せるには、ヒョロヒョロにならないといけない。
それは僕のような太りやすいタイプからすれば至難の業であると共に、
目指している姿とは違うわけだ。
シックスパックが欲しいというのは、単純にシックスパックが見えることだけではなくて、
胸筋があって、腕も発達していて、その上でシックスパックがいいと言っている。
ということは、胸筋などをつけるために一度体を大きくしなくてはならない。
そうなるとシックスパックからは遠ざかる。
だから、いい体でシックスパックになるためには体を大きくして筋肉付けて、
次に脂肪を減らして、となかなか大変。
そう考えると、良く売られている腹筋マシーンは酷い。
あの商品のターゲットは筋トレ初心者のダイエットをしたい人たちだろう。
テレビを見ながら、自宅で手軽に、怪我もせずに、なんていうわけだから。
でも、あれでは痩せにくいし、腹も凹みにくい。
なぜなら、筋トレはビッグ3と言われる体の中で大きな胸筋、背筋、大腿筋を鍛えるのが、
体をきれいに見せる近道。それなのに初心者向けに腹筋を選択するのはこれいかに。
理由はシンプル。勘違いされやすいから。
お腹周りが気になる人は多いし、腹筋はメジャーなトレーニングだし。
それに、ダイエット効果がゼロなわけでもお腹が引き締まる効果がゼロなわけでもない。
だから、嘘はついていない。
こうして、また各家庭に埃をかぶったトレーニングマシーンが放置されることになる。
エコだなんだと言う前に、そんなものを売るなと心底思う。
人を騙して売って、それがマーケティングなんて言うようだったら、終わってる。
それはマーケティングではない、詐欺だ。